ラテン的日本語

jumechi

2005年12月07日 23:07



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サンタクルスにすんでいた頃、日本語教師の友人から聴いた話。
あるとき彼が行った日本語の試験に次のような問題が出た。

テストの終了まで、あと5分しかありません。だから( )

( )内に入れる言葉としてふさわしいのは、次のどれでしょうか。

1.急がないでください。 2.急いでください。 3.急ぎません。

いつも成績の良い生徒ほど1か3を選択したそうだ。
翌日の授業で、「どうしてその答を選んだの?」と聞いたら、「そういう時はあきらめるほうが疲れないし、賢い選択だ」と言う答が返ってきた。
そのとき初めて、設問に問題があると気付いたのだった。

そういえば、私の本を出版した会社に、片言の日本語を話す技術者がいた。
この男、日本語を話す相手がいるのが嬉しいらしく、仕事が上手くいけば「オシゴト、オッケー!」、調子が悪いときは「オシゴト、ダメダメ」と精一杯の日本語で報告してくれる。
ところがある時、彼がうっかりミスで印刷方法を間違え、約3万円の無駄を出してしまった。
私の1ヶ月分、彼にとっては2か月分の給料と同額だ。
私は「だから印刷前に私に確認させろと言ったじゃないか」と彼を責め、この3万円は彼自身か出版社が負担するように求めた。
そのときの彼の言い訳がこれ、「jumechiサン、アナタ、ワタシ、トモダチOK♪
私にこみ上げてきたのは、怒りではなく笑いだった。

試験の回答者も出版社勤めの彼も、文法的には間違えていない。
でも何となくボリビア的な日本語解釈だな、と思う。
因みに、ボリビア人は一般におおらかさを好む傾向があるが、決して勤勉さに欠けているわけではないことを付記しておく ^^; フォローになったかな?

写真はサンタクルス市街地の風景、私はこの大通りから1ブロック左の通りに住んでいた。

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