幻の黒豚が復活するとき

jumechi

2006年02月25日 19:01


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先週末の「世界の家庭料理フェア」以来すっかりグルメになってしまったjumechiから、おいしい豚肉の話題をお届けします

現在の琉球料理において肉といえばもっぱら豚肉になりますが、琉球人は2000年前にはすでに豚を食べていたといわれ、弥生後期の貝塚からその骨が見つかっています。
琉球料理に使われる豚が伝わったのは14世紀末期のことで、明の国から持ち込まれました。
そこで複数の種がかけ合わされて「アグー」と呼ばれる上質の豚がうまれたと考えられています。
その後この黒豚は、琉球の王様が牛馬を食することを禁じたことがきっかけで琉球人に欠かせない食材になりました。

アグーは第二次世界大戦末期の沖縄戦で壊滅的な打撃を受け、さらに戦後の外来種導入によって絶滅の危機に瀕するようになりました。
1981年に在来種の調査が行なわれたとき、確認されたのはわずか18頭、しかも血縁が近く健康な交配が困難なものばかりだったそうです。
その後名護市の県立北部農林高校と今帰仁村の沖縄県畜産試験場を中心に繁殖と戻し交配が続けられ、1995年にアグーに限りなく近い健康な黒豚が復活しました。

現時点ではアグーは「幻の黒豚」呼ばれ、地元の人でもなかなか食べることができません。
ところがこの肉、通常の白豚と比べてコレステロールが4分の1で体に良い不飽和脂肪酸が多く、旨み成分グルタミン酸が2倍以上、融点の低い上質の脂は和牛に匹敵するといわれるほど健康的な肉なんです。
私も実際に食べましたが、肉だけでお腹がいっぱいになっても胃もたれしないくらい、あっさりしておいしかったです。

見事にアグーを復活させた北部農林高校では、その繁殖力強化と肉量の増加を目指して米国産デュロック種をかけ合わせ、2002年にブランド豚「チャーグー」を開発しました。
それが今年1月、ついに特許庁によって商標登録されたのです。
伝統の食文化を取り戻しさらに現代風にアレンジまでしたのが普通の高校生たちだったなんて、素晴らしい話だと思いませんか?
いまどきの子供たち、立派なものです。

さて長々と書き連ねて結局何が言いたいかというと、愛-Houseの向かいにあるパン屋さんで今月いっぱいの限定でチャーグーのハンバーガーを売っているのですよ
ちなみに例の高校も100メートルくらいしか離れていません。
今のうちに飽きるほど食べておこうと思って毎日事務所で食べてるんですが、食べるほど大好きになっていって、全然飽きないんです、困ったことに。
今日も仕事帰りに買っちゃおうかなルンルン

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